ルノー メガーヌ4 R.S. 試乗記

2018/12/02

試乗記


カルロス・ゴーン氏がまさかの失脚。そんなニュースがここ最近ワイドショーを賑わせているが、私にとってはどうでもいい。とりあえずフランス車のマイブームが来ているのだ。と、言うわけで新たに発売になったメガーヌR.S.に試乗してきたので早速レビューを書こうと思う。

エクステリア/5ドアになった新型

新型と先代の大きな違いは、何と言っても3ドアハッチバックからオーソドックスな5ドアに変わったことだろう。
見た目の新奇性には乏しくなったが、普段遣いの実用性は大きく高まっている。
ここは個人によって好き嫌いの分かれるところだろう。
カラーラインナップからはジョンシリウスメタリック(イエロー)が消え、代わりにオランジュトニックメタリック(TOP画像)が加えられた。

インテリア

インテリアデザインはノーマルのメガーヌGT同様。液晶メーターとナビ共用のマルチディスプレイも同じように据わっている。やはり手探りで使用することの多いエアコン周りまでタッチセンサ式にしてしまうのは如何なものか、と思うのは私だけだろうか。
シートは残念ながらガッツリしたセミバケットシートではなかったが、十分なクッション性とホールド性があり、快適度は向上している。表皮もアルカンターラ仕上げなのが嬉しいポイントである。


いざ試乗へ

結論から言ってしまえば、相変わらず楽しい車である。
では、先代から変わったところはどこだろうか?
まず、気になったのはエンジン音が全く違うという事である。エンジン型式が変わったのだから当然だが、先代の「よくありがちな野太い音」に対して、こちらはボロボロとすこし軽く乾いた音が混じっていて、より軽快なイメージを感じる。
それから車体の動きも先代の以上に俊敏である。加減速はドライバーの自由自在であるし、ステアリングを切ってからの挙動も素早い。そのおかげなのか、車体幅が1800mmを大きく超えるにもかかわらず、運転中に感じる車両感覚は驚くほど小さい。
乗り心地の面では、何よりも快適性が大幅にUPしている点を評価したい。遮音性の向上に努力したのか、ずいぶんと細かな振動が抑えられているし、シートのクッション性とサスペンションの良さが相まって、道路の細かな凹凸からくる不快感も減少している。
先代も積載性や乗り心地はある程度確保されていたが、本質的に物好きのための車だったのに対して、こちらは「普段から通勤で使いたいお父さん」から「速くてかっこいい車に乗りたいけど、峠に行くわけではないお姉さん」まで幅広くカバーできるようになった、と言っていいだろう。
いわゆるエンスーには限定車のトロフィーを買ってもらい、メガーヌGTやR.S.の量産型で幅広い層の人に乗ってもらう、というのが新しいメガーヌシリーズの戦略ではなかろうか?




諸元/メガーヌ R.S.

全長:4,410mm
全幅:1,875mm
全高:1,435mm
ホイールベース:2,670mm
トレッド:1,620mm(前)/1,600mm(後)
車両重量:1,400kg
乗車定員:5名

エンジン:M5P 直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量:1,790cc
最高出力:279ps/6,000rpm
最大トルク:39.8kgm/2,400rpm
燃料タンク容量:47L(無鉛プレミアム)

駆動方式:FF
変速機:6AT(EDC)
サスペンション:マクファーソン・ストラット(前)/トーションビーム(後)
制動装置:ベンチレーテッドディスクブレーキ(前)/ディスクブレーキ(後)

タイヤ:245/35R19(前/後)