タカタついに経営破綻

2017/06/26

持論・暴論

「売り家と唐様で書く三代目」という言葉がある。初代がせっかく事業を立ち上げてても、三代目になる頃には家を売るほどまでに没落してしまう。三代目は世間知らずの無能だが、育ちは良いものだから「売り家」と書いた張り紙の書体だけが洒落ている、という皮肉である。

今日もまた、三代目にして潰えた企業が現れた。エアバッグ製造大手のタカタが、本日付で東京地裁へ民事再生法の適用を申請したのである。
タカタは2004年以降、エアバッグの不具合による大規模リコールが経営を圧迫。2015年には米国道路交通安全局から、リコールの情報開示が不適切であるとの指摘を受け、制裁金を課されるなど、危機的状況が続いてきた。リコール対策費は1兆円を超えていたという。
個人的には、2015年の記者会見の時点で、遅かれ早かれこうなるだろうとは予測していたので、やっと今になってか、という思いが強い。ヘマをやらかした企業が市場から退場するのは大いに結構だが、今回の場合は日本のお家芸である自動車産業全体を巻き込んだ大自爆である。タカタが今後どうなろうと知ったことではないが、日本の製造業に与えたダメージの程度が心配である。ともあれ、このような事態を招いた無能経営陣は大いに反省すべきであろう。

10年以上前の記事だが、大変参考になる内容なので紹介しておく。読むべき人間にとっては時すでに遅し、であるが。